古民家リノベーションで歴史ある蔵に新たな価値を
過去と現在が調和するぬくもりの家
丸太梁を活かした開放的な空間
Oさんは、長きにわたり受け継がれてきた蔵を家族で暮らせる住まいにリノベーションしました。依頼したのは、熟練の腕利き職人が腕を振るい、高性能住宅を手掛ける「木創」です。建物を支えていた丸太梁は状態のよい古材であったため、黒色に加工して再利用。大きなLDKの吹き抜けに架けられた丸太梁の存在感が際立ち、Оさん邸の新たなシンボルとなっています。

吹き抜けに架かる丸太梁がLDKの主役。玄関側の壁に高窓を設けたことで視界が抜け、より広さを感じられます。

足を伸ばして座れる掘りごたつも大工が手仕事で仕上げた逸品。ケヤキで造作したテーブルは、中央の蓋を開けると囲炉裏としても使用できる。

家と庭は一体であると考え、どこからでも庭がきれいに見えるよう設計しました。
永く愛せる高性能な古民家に
耐震補強と断熱改修工事を行い、安全かつ快適な住環境を確保しています。各部屋が土間でつながる伝統的な間取りを取り入れながら、家族が集うリビングには動線がコンパクトな壁付けキッチンと掘りごたつを設けるなど、機能面も考慮して設計されました。外壁には焼杉を張り、重厚感と趣のある佇まいに。防腐耐水処理が施された焼杉は、メンテナンス次第では50年持つと言われています。


木や和紙など、呼吸する自然素材を厳選し、素材そのものの質感や色みを生かした飽きのこない空間に。

以前は廊下だったスペースは、アンティーク調のブラケットライトが和洋折衷の通り土間に。

庭に面した大開口には、透明度の異なるガラスを使った建具を入れて採光をコントロール。光と影が美しく共存する空間に。建具のガラスはLDKに座った際、庭がきれいに見えるよう真ん中だけクリアにしています。



左)中)「物を置く倉庫としても使いたい」という施主の要望に応えて、玄関にはとても広い土間スペースを設けました。 右)「あまり使用することはないかもしれないけれど、以前の雰囲気を残しておきたい」というОさまの思いに応えた水屋。
厳選した自然素材で魅力的な空間に

一度、ほぼ骨組みだけの状態にする大規模なリノベーションを採用。外壁には母屋の塀に使用されているコンセプトカラーの「ベンガラ色」を取り入れたことで、新しいけれど周囲になじむ佇まいに。外壁には焼杉を張り、重厚感と趣が感じられます。

玄関の引き戸は住居の雰囲気に合わせて選定した天然木で造作。

Оさんのお兄さまが結納品を取り扱う商店を営んでいることもあり、正面にはのれんを掛けられるよう、大工が細やかな手仕事を加えました。
倉敷市Oさま邸
家族構成 | ご主人、奥さま、お子さま2人 |
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建築工法 | 木造軸組工法 |
この家のデザイン・特徴

住宅業界に携わり約4年。 これまで色々なお家や施工中の現場を見てきました。 家づくり学校での接客経験を生かし、本当に知りたい、リアルな情報を第三者目線からお届けします。 気になることや聞いてみたいこと、何でもお気軽にご相談ください!